a box of chocolates

You never know what you're gonna get.

2014年版「君となら」を見た

1995年に初演が上演された三谷幸喜さんの舞台「君となら」の、2014年再演版をWOWOWで見ました。


君となら|PARCO STAGE

「君となら」は、家族行事の流しそうめんをやろうと集まった床屋一家のもとに、長女の年の離れた彼氏が突然訪問して巻き起こるドタバタコメディ。娘の彼氏を「青年実業家」だと勘違いしている家族の前にやってきたのは、70過ぎたおじいちゃん。訪問してきた彼を見て、娘の父親は彼氏の父親と勘違いしてしまい...という内容です。

初演では、年の離れた彼氏をつくったとぼけた長女役を斉藤由貴さんが演じていて、いかにも天然ボケな雰囲気で場を沸かせていました。2014年版では、この役を竹内結子さんが演じています。斉藤由貴さんと違って、天然ボケ感はないですが、自分が嫌われたくないためについつい嘘をついてしまう小悪魔的な女性を好演していました。初舞台というイモトアヤコさんも、コメディエンヌっぷりを存分に発揮していて素晴らしかったです。そしてなんといっても良かったのが、娘の高齢な彼氏に戸惑うお父さん役を演じていた草刈正雄さん。この配役、昔からの三谷幸喜ファンは思わずニヤリとしてしまいます。なぜか。それは、お父さんに「母さんは、お前が連れてくる彼氏は草刈正雄みたいなのだと思ってるぞ」というような台詞があるからです。そしてその前に、高齢の男性に惹かれた娘に対して「お前は彼氏に父親を投影しているんだ。ファザコンなんだ」というような台詞もあるんですね。劇中のシチュエーションと、現実世界のキャスティングの妙とで二重に楽しめました。映像じゃなくて舞台に観に行きたかったな。


ちょうど高齢の男性との交際をテーマにした本作を見たあとで、加藤茶さんの記事をたまたま見かけて、これめっちゃ「君となら」の設定だって思いました。劇中も、彼氏の息子ってのが出てきて、長女に対して「父の財産目当てだろ? そうじゃなきゃこんな爺さんに惹かれるのはおかしい!」って詰め寄るシーンがあったし。劇の結末は、歳の差はあるけれどふたりが幸せならそれでいいじゃないって感じだったので、当事者同士が幸せならそれで良いと思います。


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