a box of chocolates

You never know what you're gonna get.

「笑っていいとも! グランドフィナーレ 感謝の超特大号」の感想

終わっちゃったなー、いいとも。
グランドフィナーレの見どころは、中盤で伝説のレギュラー陣がステージ上に集まったところと、最後の方にあったメンバーからのタモさんへのメッセージでした。

伝説のレギュラー陣集合シーンでは、それぞれのタレントの個性が出ていて良かったです。
ダウンタウンの浜ちゃんは、みんながいじりにくい大御所のさんまさんにぶっこんでいって、口にテープを貼るみたいな荒業を仕掛けるし、松ちゃんはタイミングよくボケを繰り出して笑いを取ろうとする。ウンナンのふたりは登場&ナンバラバンバンバンのダンスのあとはひたすらタレントオーラを消して成り行きを見守っていたし、とんねるずのふたりは爆問のふたりに「おい、殴り込みに行こうぜ!」と声かけて勢い良く登場したはいいけどノープランみたいな学生的なノリを大切にしていたし(のりさんがその後次々とタレントをステージ上へ連れてくるみたいなのも、そのノリの延長だった。誰を連れてくるのかってセンスは抜群だったけど)、爆笑問題の太田さんは何か問題発言をしてぎりぎりの笑いを取りに行かないといけないんじゃないかって強迫観念が全面に出ていたし、田中さんはあのメンバーの中で唯一ちゃんと仕切ろうとしていた。ナイナイの矢部っちは、自分の役割は爆問田中さんがやってくれると思ったのかすっと身を引いいていたし、岡村さんはあのメンバーの中で新喜劇的な「タモさん、お疲れ様でしたー」の天丼を作り上げていた。しきりに引っ張りだされた中居くんは、歴史的経緯でちょっとやりとりがやりにくそうな漫才師たちの間を取り持って、うまく進行していて、なんでジャニーズのタレントがバラエティに必要なのかを自らの存在で示していた。

あの中盤の舞台は、いいともから飛び出していったバラエティの重鎮たちのスタンスや力量を明確に表現していて、すごく象徴的なシーンだったと思う。

最後のメンバーからのメッセージも、それぞれ味があってよかったけれど、一番はやっぱりタモさんかな。不遜な若者であった自分を振り返りつつ、みんなに支えられて自分自身も変質して、ここまで辿り着いたっていうのは正直な感想だと思うし、だからこそ32年続けてきた番組の最終回であそこまですっきりとしゃべることができたんだろう。

いいともが終わっちゃうのは残念だけど、タモさんがフリーの時間が増えることで、ブラタモリとかタモリ倶楽部とかの企画の幅が広がって、もっと濃いタモさんがテレビで見られることを楽しみにしています。