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a box of chocolates

You never know what you're gonna get.

週末にMAJOR一気読み

サンデーで連載されいた野球漫画「MAJOR」を週末に一気読みしました。全78巻。

MAJOR(1) (少年サンデーコミックス)

MAJOR - Wikipedia

78巻も続くストーリー漫画ってあんまり例がないと思います。「メジャー」ってタイトルなのに、スタートするのが幼稚園時代という設定がすごいと思うし、その後ちゃんとメジャー時代まで描き切っているのがすごい。個人的には、中高時代にサンデーでリアルタイムに読んでいて、大学時代にマイナーリーグ編の途中まで単行本で読んでいました。

そういえば完結したんだったなと思って、この土日に一気読みした次第です。

中高生だった頃に読んでいた漫画を、3児の父となった今、改めて読んでみると、印象が結構違っておもしろかったです。

幼稚園〜リトルリーグ編

自分の子供が、地域の少年野球団に入って、土日に練習に付き合っているのですが、だいたいこのくらいの年齢(学年)で、このくらいの運動能力があるんだなーってのを理解した上で、この幼稚園〜リトルリーグ編を読むと、主人公の本田吾郎の化け物っぷりがとんでもねーなというのが実感。昔は、「へーすごいねー」って読み流していたけど、こんな子供いたらいろいろやばいね。

三船東中学校〜聖秀学院高校

ものすごい身体能力・野球技術を持っていながら、ひたすら自らを厳しい環境に置き続けるM男的な展開が続きます。あと、能力のインフレを防ぐ手段として「怪我」が定期的に登場するのがこの辺りから。実際プロスポーツ選手なんて、怪我との戦いでもあるわけだから、現実に則しているといえば即しているんだけどね。
もと野球部だったメンバーが不良になっていて、みたいないわゆるスラムダンクの三井パターンとかも登場したりして、スポーツ漫画の王道パターンをひと通り味わうことができると思います。
素人同然のメンバーを集めて、甲子園常勝軍団である海堂高校と渡り合えるくらいになるというのが、サクセスストーリーとしては見どころでした。

マイナーリーグ

高校編で終わりかと思いきや、親父をデッドボールで殺したジョー・ギブソンとの因縁の決着をつけるためにアメリカへ渡るのがマイナーリーグ編。初期の伏線をちゃんと丁寧に拾ってくれるので、安心して読めます。個人的には、マイナーリーグ編は中学高校編の焼き直し感があって、全体の中では少しトーンダウンするところ。
海外に行っちゃったので、英語と日本語の表現を、横書きが英語、縦書が日本語という風にして最初区別してるんだけど、漫画の視線の動きと、台詞横書きの視線の動きがどうにもあわなくて、なかなか没入できない。この縦書き横書きは途中で縦書に統一されるんだけど、この辺りの表現方法は、海外の場面を登場させる漫画の宿命でもあると思うので、今後これという表現方法がでてくるといいなと思っています。

W杯編

なんだかんだで、現実正解ではWBSが始まったので、漫画の中でもそれを取り入れ、偽イチロー、偽松井とか出てきます。このあたりの物語は、今後のメジャーリーグ編から最終回に向けての伏線をふたたびはっているところだと思うので、大きくは盛り上がりませんでした。
中学高校の頃と違って、トップレベルでやっている野球選手と同じフィールドに立ったことで、化け物じみた描写がやりにくくなってしまったというのがあるのかもしれません。
ジョー・ギブソンとの因縁にある程度の決着が着くので、それはそれで良かった。

メジャーリーグ

W杯編の結末が尾を引いて、今度は肉体的な怪我ではなく、精神的な問題に陥る吾郎。そして、それが回復したかと思ったら、ふたたび肉体的な問題へ。
選手との対決を深めれば深めるほど、強さがインフレしていくという問題をなるべく回避したかったのかな。

日本プロ野球

最後のオチをどうするんだろうと思っていたけど、なるほどとファンなら一定の納得が持てるエンディングでした。こんだけ続いて最後納得させる形で(漫画らしさも失わず)終わらせるのすごいなと思います。
個人的にはプロポーズ周りをもう少しちゃんと描いて欲しかったけど、まあ野球とは違う話だからこれでいいのかもね。

まとめ

一気読みすると、物語を構成するある一種のパターンが透けて見えるのだけど、そんなにいやらしくない、というか、そのパターンをなぞることで読んでいる人は、高揚感を得るわけで、全78巻ながら徹頭徹尾そのスタイルを崩さずに物語を完結させたというのは本当にすごいと思います。
漫画としては面白いけど、「怪我」を「根性」や「精神論」で乗り越えていくのは、実際にスポーツやっていた身としては推奨はできない(自分はやるけど)。特にチームプレイの場合においては。
ひたすらやんちゃする茂野吾郎と、そのパーソナリティを認めた上で、お互いに影響を与え合いながら切磋琢磨する周りの人間という構図は、物語としてはおもしろいけれど、自分がその当事者になるというのはどうもね。茂野吾郎は最終的にすごい結果を出しているけれど、同じようなことをして結果がでない人は世の中にごまんといるわけで、そこで物語が成立するかどうかは信頼関係によるよなぁ。

世間はW杯でサッカー一色かもしれませんが、逆バリしたい方はぜひどうぞ。