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a box of chocolates

You never know what you're gonna get.

SIer時代にやりたかった受託はこれだった

感想

ソニックガーデンの倉貫さんが書かれた「『納品』をなくせばうまくいく」を読みました。

「納品」をなくせばうまくいく ソフトウェア業界の“常識

倉貫さんとの関係をどう表現するのが適切なのか難しいですが、個人的には勝手ながら「友人」と思っています。前職SIer時代の先輩後輩の関係ですが、部署も違うし、一緒に仕事をしたこともない。もしかするとちゃんとお話したのも実は数えるほどしかないのではないかという気がします。僕が単に、倉貫さんが会社の中に作った社内SNSのヘビーユーザーだっただけなのかも。ただ、ソフトウェアの開発に対する感性がなんとなく通じるところがあって(と僕が思っていて)、僕が感じていた「会社から求められている受託案件の進め方」への違和感を共有できる大切な人物でありました。

その後、僕はSIからはてなへ転職し、倉貫さんは社内ベンチャーを経てソニックガーデンをMBOして独立されました。社内SNSなどを推していくのかなと外野から見守っていたところに登場したのが「納品のない受託開発」というアイデア。どういうことだろうと倉貫さんに直接説明していただいたことがあります。顧客企業と一緒にパートナーとしてビジネスに関わっていくという説明をうけて、ああなるほどと目からウロコが落ちました。システムを作りながら、お客さんと同じ目線で、そのシステムが成し遂げるべきビジネスに関わっていくというのは、SIer時代に僕もやりたかったことだったからです。やりたかったけど、こうすれば良いという発想は出なかったし、アイデアが出たとしても大企業という枠組みの中では難しかっただろうと思います。本書では、「納品のない受託開発」の説明が丁寧にされており、大規模SIの経験がある人ほど、納得度がより深まりそうです。特に第4章にある顧客企業の方の言葉が説得力ありました。

おそらくですが、今の「納品のない受託開発」の形でも、クリアしなければいけない課題や潜在的なリスクがあるのだと思います。「納品のない受託開発」がアジャイル開発で成り立っているように、そのビジネスモデル自身もアジャイル的に改善を繰り返して、問題を解決しながらよりより形に進化し続けるのでしょう。

「納品」をなくせばうまくいく ソフトウェア業界の“常識

「納品」をなくせばうまくいく ソフトウェア業界の“常識"を変えるビジネスモデル